好みの彼に弱みを握られていますっ!
「でっ、でもっ。このマンションは――」
「顔認証の件でしたら、ゲストの形で春凪にも一時的にこのマンションに出入りできる権限を今からお渡しします。――スマホ、出してもらっていいですか?」
宗親さんがご自身のスマートフォンを操作なさるのを見ながら、うながされるままに自分のものを鞄から取り出したら、彼から〝ワンタイム登録〟というメッセージを受信した旨の通知が出る。
「リンク先からアプリをダウンロードしていただいて、アプリの言うように顔を登録してください」
言ってから、「おっとその前に……。春凪のスマホ、少しお借りしていいですか?」と手を差し出される。
条件反射のように宗親さんにスマートフォンを手渡したら、
「うちのWi-Fi、拾えるようにしますね。えっと、ロックを解除していただいても?」
真っ暗な画面のスマートフォンを返されて、請われるままにスマホのロックを解除すると、宗親さんが手慣れた様子でWi-Fiの設定を開くのが見えた。
そうしてあっという間にこの部屋に飛んでいるWi-Fi波を受信できるようにしてくださる。
「顔認証の件でしたら、ゲストの形で春凪にも一時的にこのマンションに出入りできる権限を今からお渡しします。――スマホ、出してもらっていいですか?」
宗親さんがご自身のスマートフォンを操作なさるのを見ながら、うながされるままに自分のものを鞄から取り出したら、彼から〝ワンタイム登録〟というメッセージを受信した旨の通知が出る。
「リンク先からアプリをダウンロードしていただいて、アプリの言うように顔を登録してください」
言ってから、「おっとその前に……。春凪のスマホ、少しお借りしていいですか?」と手を差し出される。
条件反射のように宗親さんにスマートフォンを手渡したら、
「うちのWi-Fi、拾えるようにしますね。えっと、ロックを解除していただいても?」
真っ暗な画面のスマートフォンを返されて、請われるままにスマホのロックを解除すると、宗親さんが手慣れた様子でWi-Fiの設定を開くのが見えた。
そうしてあっという間にこの部屋に飛んでいるWi-Fi波を受信できるようにしてくださる。