好みの彼に弱みを握られていますっ!
「私で……宗親さんの妻役がちゃんと務まりますかね?」
不安になって眉根を寄せたら、「春凪以外には無理だと思います」と〝何故か〟自信満々に返された。
「何でそんな風に言い切れるんですか?」
余りにも当然と言った様相で返された私は、逆に唇がとんがってしまう。
葉月さんにだって認められていないのに、そんな簡単に太鼓判を押さないで欲しい。
「先程も言ったでしょう? 〝僕が〟春凪以外にこの役を任せたくないからです」
宗親さんは私の何をそんなに気に入ってくださったんだろう。
まさか容姿が、ということはないと思うので……恐らくは中身――御しやすいところなんか――を見染められたのかな?
「私のこと、従順で飼い慣らしやすい人間だと思っていらっしゃるんだとしたら、大間違いですよ? 私、割と言いたいことはハッキリ言っちゃうタイプです」
――それ、分かっておられます?
そう思って拗ね顔のまま宗親さんを睨みつけたら、クスッと笑われて。「僕はむしろ春凪のそういうところが気に入っていますと再三お話したつもりだったんですが……」とウインクされた。
不安になって眉根を寄せたら、「春凪以外には無理だと思います」と〝何故か〟自信満々に返された。
「何でそんな風に言い切れるんですか?」
余りにも当然と言った様相で返された私は、逆に唇がとんがってしまう。
葉月さんにだって認められていないのに、そんな簡単に太鼓判を押さないで欲しい。
「先程も言ったでしょう? 〝僕が〟春凪以外にこの役を任せたくないからです」
宗親さんは私の何をそんなに気に入ってくださったんだろう。
まさか容姿が、ということはないと思うので……恐らくは中身――御しやすいところなんか――を見染められたのかな?
「私のこと、従順で飼い慣らしやすい人間だと思っていらっしゃるんだとしたら、大間違いですよ? 私、割と言いたいことはハッキリ言っちゃうタイプです」
――それ、分かっておられます?
そう思って拗ね顔のまま宗親さんを睨みつけたら、クスッと笑われて。「僕はむしろ春凪のそういうところが気に入っていますと再三お話したつもりだったんですが……」とウインクされた。