好みの彼に弱みを握られていますっ!
「あ、明る、すぎ!なんですが……」
しどろもどろになりながら言ったら、薄暗がりの中、宗親さんが嬉しそうに目をすがめたのが分かった。
「春凪が無事に僕のそばまでたどり着けたら、ね?」
私がちゃんとベッドまで行けるように真っ暗闇にしていないんだよ?って言われているんだと気が付いた私は、現状から逃れたい一心でベッドまで足早に近付いて。
「もう大丈夫ですので――」
照明を落としてくださいって言おうとしたら、まるで罠に掛かった羽虫を待ち構えていた蜘蛛みたいな宗親さんに、素早くグイッと手を引っ張られてベッドに縫い止められていた。
手を引かれた拍子に抱えていたタンクトップとトランクスがベッドサイドに落ちたけれど、それを気にしていられるゆとりなんてなくて。
あまりのことに驚きで言葉を紡げないままに目を白黒させて口をパクパクする私に、「結局僕はここで1分以上待たされたんですけど」って咎めるように宗親さんが追い討ちをかけていらっしゃる。
「ごめ、なさ……」
考えてみたら謝る必要なんて微塵もなかったはずなのに、その場の雰囲気と美形の迫力って怖い。
思わず謝罪の言葉を口走ってしまった私に、宗親さんがニヤリと笑う。
しどろもどろになりながら言ったら、薄暗がりの中、宗親さんが嬉しそうに目をすがめたのが分かった。
「春凪が無事に僕のそばまでたどり着けたら、ね?」
私がちゃんとベッドまで行けるように真っ暗闇にしていないんだよ?って言われているんだと気が付いた私は、現状から逃れたい一心でベッドまで足早に近付いて。
「もう大丈夫ですので――」
照明を落としてくださいって言おうとしたら、まるで罠に掛かった羽虫を待ち構えていた蜘蛛みたいな宗親さんに、素早くグイッと手を引っ張られてベッドに縫い止められていた。
手を引かれた拍子に抱えていたタンクトップとトランクスがベッドサイドに落ちたけれど、それを気にしていられるゆとりなんてなくて。
あまりのことに驚きで言葉を紡げないままに目を白黒させて口をパクパクする私に、「結局僕はここで1分以上待たされたんですけど」って咎めるように宗親さんが追い討ちをかけていらっしゃる。
「ごめ、なさ……」
考えてみたら謝る必要なんて微塵もなかったはずなのに、その場の雰囲気と美形の迫力って怖い。
思わず謝罪の言葉を口走ってしまった私に、宗親さんがニヤリと笑う。