好みの彼に弱みを握られていますっ!
***
「順番が色々あべこべになりましたが、そこはまぁ春凪のアパート退去期日までに時間がなさ過ぎたから、ということで。――仕方がないと割り切って、許して下さいね?」
宗親さんが、にっこり笑って私の両肩に手を乗せていらして。
至近距離。極上の腹黒スマイルを向けられた私は、半ば条件反射で「ヒッ」と声を上げて後退りたい衝動にかられる。
けれどガッツリ両肩に乗せられた手が、決して撤退を許してはくれないの。
「改めまして。今日からよろしくお願いしますね。――柴田、春凪さん」
小首を傾げるようにして告げられた、そんなセリフ。
その、格好良さと可愛さの見事な融合っぷりに、ほにゃにゃ〜んと一瞬心を奪われかけてから、ふるふると首を振る。
――い、今の仕草は反則ですっ。ずるいです、宗親さんっ!
私はなるべく、宗親さんのハンサムプリティオーラからのダメージを受けないよう、いそいそと視線をそらしながら、「よ、よろしくお願いします……」と不承不承ながらの小声で応えた。
「順番が色々あべこべになりましたが、そこはまぁ春凪のアパート退去期日までに時間がなさ過ぎたから、ということで。――仕方がないと割り切って、許して下さいね?」
宗親さんが、にっこり笑って私の両肩に手を乗せていらして。
至近距離。極上の腹黒スマイルを向けられた私は、半ば条件反射で「ヒッ」と声を上げて後退りたい衝動にかられる。
けれどガッツリ両肩に乗せられた手が、決して撤退を許してはくれないの。
「改めまして。今日からよろしくお願いしますね。――柴田、春凪さん」
小首を傾げるようにして告げられた、そんなセリフ。
その、格好良さと可愛さの見事な融合っぷりに、ほにゃにゃ〜んと一瞬心を奪われかけてから、ふるふると首を振る。
――い、今の仕草は反則ですっ。ずるいです、宗親さんっ!
私はなるべく、宗親さんのハンサムプリティオーラからのダメージを受けないよう、いそいそと視線をそらしながら、「よ、よろしくお願いします……」と不承不承ながらの小声で応えた。