好みの彼に弱みを握られていますっ!
「そのおかげで愛らしい部下の思わぬ〝秘密〟も知ることができましたし、僕としてはとても有意義な邂逅(かいごう)になりました」

 そこまで言われて、私は我慢出来なくなってうつむいた。


 秘密って……秘密って……やっぱり陥没乳首(あのこと)だよね!?

 私にとっては、ある意味「下しか脱がない宣言」よりも忘れて欲しい事柄なのに、絶対そこ、忘れてくれなさそうじゃないっ!?

 むしろマーカーとかで目立つようにして、付箋(ふせん)まで貼り付けて、記憶の引き出しから即座に取り出せるようにしてありそうな気さえするのですがっ?


 ――神様ぁー、こんなのって酷すぎますっ!
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