好みの彼に弱みを握られていますっ!
 そんな私の様子なんてどこ吹く風。

「キミも飲みますか?」

 日本産のラベルがついたウィスキーのボトルに視線を投げかけられ問われた私は、ちょっぴり躊躇いモード。


 だって宗親(むねちか)さんは入浴前で、まだしっかりとスーツを着込んだままなのに対して、お風呂上がりの私は――ナイトブラこそ身につけてはいるものの――割と薄手の半袖にハーフパンツのパジャマ姿なんだもの!

 よく見たら、襟ぐりのところも開きすぎかも!?って思って。

 母からの電話の内容が衝撃的すぎて、考えなしにこんな格好のまま宗親さんの所まで来てしまったけれど、防御力に差がありすぎる気がしますっ!

 な、何か1枚羽織ってくるべきでしたぁ〜!
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