好みの彼に弱みを握られていますっ!
***
「春凪、手が震えてるけど……キミは本当にそれでいいの?」
モタモタとつっかえながらパジャマのボタンに苦戦していた私の手を、不意うちのようにギュッと掴んで、宗親さんがそう問いかけてきて。
私はビクッと身体を跳ねさせて固まった。
「今更そんな……。いいも何もないですよ。逆にここまでしたのに何もして頂けなかったら……。私、きっと自信喪失で今後一切……そ、それこそ一生っ! 宗親さんとはそういうこと出来なくなっちゃうと思います」
――お願い、宗親さん。私の覚悟を鈍らせないで?
心の中で必死に懇願しながらも、表面上はおちゃらけてみせた私に、宗親さんが小さく吐息を落とされた。
「……一生出来なくなるのは困ります。でも」
そこで私のあごをすくい上げるようにして顔を上向かせると、宗親さんは私の嘘を見逃すまいとでもするみたいに、じっと目を見つめてくる。
「春凪、手が震えてるけど……キミは本当にそれでいいの?」
モタモタとつっかえながらパジャマのボタンに苦戦していた私の手を、不意うちのようにギュッと掴んで、宗親さんがそう問いかけてきて。
私はビクッと身体を跳ねさせて固まった。
「今更そんな……。いいも何もないですよ。逆にここまでしたのに何もして頂けなかったら……。私、きっと自信喪失で今後一切……そ、それこそ一生っ! 宗親さんとはそういうこと出来なくなっちゃうと思います」
――お願い、宗親さん。私の覚悟を鈍らせないで?
心の中で必死に懇願しながらも、表面上はおちゃらけてみせた私に、宗親さんが小さく吐息を落とされた。
「……一生出来なくなるのは困ります。でも」
そこで私のあごをすくい上げるようにして顔を上向かせると、宗親さんは私の嘘を見逃すまいとでもするみたいに、じっと目を見つめてくる。