好みの彼に弱みを握られていますっ!
春凪(はな)は本当に【感じやすい】身体をしているね」

 そんなこと、言われたことなかった。
 いつも真逆のことを言われて責められ続けていた私なのに――。


「私……不感症じゃ、ない?」

 恐る恐る問いかけたらクスッと笑われてしまう。

「僕のこの手を見てもそんなこと言える?」

 言葉と同時、今まで私の中を満たしていた宗親(むねちか)さんの指が、わざとある一点を引っ掻くようにして一気に抜き取られて。

「あぁぁんっ!」

 私はその刺激に思わずビクッと身体を跳ねさせて嬌声を上げた。
 膣内(なか)に与えられた刺激自体はほんの一瞬だったのに、下腹部が小刻みに痙攣(けいれん)するのを止められない。
 身体が気怠くて、目の前がチカチカした。


「春凪、今回【も】中で上手に()けたね」

 言われて、前にも一度、こんなことがあったとぼんやり思って。
 その時は宗親さん、最後までしてくださらなかったのを思い出した。

 今日こそはちゃんと?


 そんなことを思う私を、宗親さんが満足そうに見下ろすと、目の前に濡れそぼった手指をかざしてきて。
 私は宗親さんのその手を見て、物凄く恥ずかしくなる。
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