好みの彼に弱みを握られていますっ!
「ねぇ柴田さん、もう聞いた? コイツがキミに、引いちゃうくらいご執心だった話」
言われて私はキョトンとする。
「何れすか、しょれ」
ぽやんとつぶやいたらちょいちょいっと手招きされて。
私は「春凪っ!」という宗親さんの静止を無視して、カウンターに手をつくようにして明智さんの方へ身を乗り出した。
明智さんは私の耳元に唇を寄せると、
「今度【お友達と】飲みに来て? その時たくさん話してあげる」
言ってクスッと笑うの。
「ひゃわっ」
宗親さん以外の男性からこんな風に耳元でささやかれたことのなかった私は、その声にゾワリとして思わず耳を押さえてしまう。
よく考えたら元カレはこう言うこともしない人だった。
「明智っ!」
宗親さんが私の腕をグッと引っ張ってギュッと抱きしめると、低い声音で明智さんを牽制して。
「そんな怒るなよ、織田。お前が俺の努力が足りないって腐すからさー、ちょっと頑張って営業活動しただけだろ?」
明智さんは宗親さんの威嚇なんてちっとも気にしていないみたい。
「ね、柴田さん。次に来てくれる時は予め連絡して? ブリア・サヴァラン用意しとくから。――絶対あのショートカットのお友達と一緒に、だよ⁉︎ そしたら俺、二人にコッソリ持ち帰りのプレゼントも付けちゃう!」
ブリア・サヴァラン!
夏が旬のフレッシュタイプのチーズだっ!
前にマスターからオススメしてもらって、私、フルーツと一緒にスパークリングワインでいただくのが気に入ってるのっ♡
言われて私はキョトンとする。
「何れすか、しょれ」
ぽやんとつぶやいたらちょいちょいっと手招きされて。
私は「春凪っ!」という宗親さんの静止を無視して、カウンターに手をつくようにして明智さんの方へ身を乗り出した。
明智さんは私の耳元に唇を寄せると、
「今度【お友達と】飲みに来て? その時たくさん話してあげる」
言ってクスッと笑うの。
「ひゃわっ」
宗親さん以外の男性からこんな風に耳元でささやかれたことのなかった私は、その声にゾワリとして思わず耳を押さえてしまう。
よく考えたら元カレはこう言うこともしない人だった。
「明智っ!」
宗親さんが私の腕をグッと引っ張ってギュッと抱きしめると、低い声音で明智さんを牽制して。
「そんな怒るなよ、織田。お前が俺の努力が足りないって腐すからさー、ちょっと頑張って営業活動しただけだろ?」
明智さんは宗親さんの威嚇なんてちっとも気にしていないみたい。
「ね、柴田さん。次に来てくれる時は予め連絡して? ブリア・サヴァラン用意しとくから。――絶対あのショートカットのお友達と一緒に、だよ⁉︎ そしたら俺、二人にコッソリ持ち帰りのプレゼントも付けちゃう!」
ブリア・サヴァラン!
夏が旬のフレッシュタイプのチーズだっ!
前にマスターからオススメしてもらって、私、フルーツと一緒にスパークリングワインでいただくのが気に入ってるのっ♡