好みの彼に弱みを握られていますっ!
 いつのまにかピンと勃ち上がっていた日頃は隠れたままの乳首が、宗親(むねちか)さんの腕に押し潰されて痛いぐらいに気持ちいい。

「んっ、宗親さっ、気持ち、いっ」

 普段はそんなこと恥ずかしくて絶対言えないのに、何だか今日は素直にそう口に出来てしまったのは何でだろう。

「僕もっ、すごく……いい、よっ」

 そんな私に宗親さんが甘く(かす)れた低音で、余裕がないみたいに途切れ途切れに返してくださるのも凄く嬉しく思えて。
 子宮の奥が切なくキュン、と(うず)いたのを感じた。

「ごめん、春凪(はな)っ。……僕、もう持ちそうに、ない……っ」

 途端、背後で宗親さんがそうつぶやいて、なかに受け入れたままの彼の質量がグンッと増したのを感じた。

「ああんっ……!」

 それと同時、彼の動きが早くなって、膣内をかき回される感覚に、私もいっぱいいっぱいになる。

 宗親(むねちか)さんが私の良い所ばかりを擦りあげるから……すごく気持ちよくて宗親さんのことをもっともっと感じたいって思って。

 余りの快感に頭の中が真っ白になったと同時、お腹の中がじんわり熱くなって、中に受け入れたままの宗親さんがびくびくと小刻みに震えたのが分かった。

 いつもならこんなにハッキリと彼が()く瞬間を感じたりしないのにな。
 今日の私、やっぱり何だかやたらと研ぎ澄まされてる……?

 そればかりか、自分自身もキューッと膣内(なか)が収縮してそんな宗親さんの変化を逃したくないみたいに締め付けたのが分かった。

 すっごく気持ちよくて……全身に力が入ったと同時、目の前がちかちかして。
 その反動みたいに物凄い倦怠感に襲われて力が抜けてしまった私は、足がガクガクして立っていられなくなってしまう。
 きっと、宗親さんに腰を支えられていなかったら、その場にくず折れていたはずだ。


「……春凪(はな)、大丈夫?」

 私のひざが情けないぐらいに震えているのに気が付いたみたい。

 宗親さんが私を倒れないよう腕の中にギュッと抱き締めて下さった。
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