好みの彼に弱みを握られていますっ!
「あ、あのっ、泣いてしまったのは本当に個人的な事なんです。わたくしごとに巻き込んでご迷惑をお掛けしてすみませんでした。……もう大丈夫なのでお母様のところへ」
きっと、母子でしっかり話し合って解決しないといけない問題が、私のせいで頓挫してしまっている。
私、それが凄く気がかりなんです。
なのに。
「カフェに戻れとおっしゃりたいのでしたら、冗談じゃありませんとお応えします」
溜め息まじりに即答されて、私はキョトンとした。
「でも――」
お見合い反故の話だって、きっとまだ葉月さんは納得しておられなかったんじゃないかと思う。
私を連れて織田課長が席を立たれた際、後ろから「待ちなさい、宗親さん。まだお話が……」という葉月さんの声が聞こえていたもの。
きっと、母子でしっかり話し合って解決しないといけない問題が、私のせいで頓挫してしまっている。
私、それが凄く気がかりなんです。
なのに。
「カフェに戻れとおっしゃりたいのでしたら、冗談じゃありませんとお応えします」
溜め息まじりに即答されて、私はキョトンとした。
「でも――」
お見合い反故の話だって、きっとまだ葉月さんは納得しておられなかったんじゃないかと思う。
私を連れて織田課長が席を立たれた際、後ろから「待ちなさい、宗親さん。まだお話が……」という葉月さんの声が聞こえていたもの。