俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


後悔というものは
本当に、
起こってからじゃないと
自分を呪えないらしい。

しでかしてしまった過ち。

やっと気がづいて
俺の心臓は
バクバク状態に。


俺の手に
璃奈のぬるい吐息が
かかってんじゃん。

璃奈の唇から伝わる
甘い熱。

ヤバ過ぎだわ。

こんな状態で
好きな女の部屋に入って
俺の理性が持つのかよ?


璃奈一筋。

誰とも
付き合ったことがない。

そんな俺が
ドキドキでテンパり
すぎている今。

上品な大人の微笑みを
振りまけるわけもなく……

余裕のなさが災いして……

「ったく。声でかすぎ。
 ガキどもが
 起きるだろうが!」

つい
無駄吠えをしてしまった。

< 155 / 332 >

この作品をシェア

pagetop