俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「桜ちゃん……ごめん……」
俺の手から
唇を離した璃奈が、
上目づかいで見つめてくる。
やばっ。
可愛い。
天使かよ?
いやいや
ごめんは俺の方だって。
好きの感情が
抱えきれなくなると、
テンパって怒鳴る癖。
マジで何とかしねぇとな。
璃奈が呆れて
俺から去っていく前に。
そんなことは
わかっているはずなのに
テレと大好きの感情に
心を乗っ取られている
今の俺には
悪かったと
紳士的な振る舞いをする
余裕はない。
「あの双子。
やっと寝たんだからな。
璃奈のデカ声で起きたら……」
俺にキスな……。
言えねぇ~。
俺の願望なんて……