俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「夜中にお話ししたいって
誘っちゃって、
迷惑じゃなかった?」
璃奈は反省したように
ヒソヒソ声を俺に漏らす。
「別に……
迷惑じゃねぇし……」
むしろ
連続バク天の後に
トランポリンの大ジャンプを
したいくらい、
浮かれてるから。
「明日も桜ちゃん、
朝から一日
サッカーのコーチでしょ?」
「璃奈だって
カフェの仕込みで早出だろ?」
「うん。
桜ちゃん達よりも早く
家を出なきゃいけないけど……」
けど、なんだよ?
「普段は亮くんと優くんに
桜ちゃんを取られちゃうから……
たまには
二人だけで話したいなって……
思っちゃって……」
へっ?
「でもでも、桜ちゃんの
負担にはなりたくないの。
眠くない?
また今度にする?」
また今度?
そりゃダメだろ。
俺が璃奈と
二人だけでいたいのに。