俺の気持ちに気づけよ、バーカ!

「今すぐ
 壁から剥がすから」


璃奈は
こたつから飛び出した。


俺の写真、剥がすなよ!

俺の顔が
璃奈の瞳に映る時間が、
削られるだろうが!


ワガママな俺の想い。

わかって欲しくて
璃奈に手を伸ばす。



俺の横を通り過ぎる
璃奈の腕を掴んで……

勢いよく引っ張って……


「ひゃぁっ!」

バランスを崩し
倒れてきた璃奈を、
俺は慌てて抱き留める。



こたつに足を突っ込んだままの
俺の胸に、
璃奈の温もりを感じる
この状況。


まだ頭がついていかない。

整理してみようじゃないか。

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