俺の気持ちに気づけよ、バーカ!

そっか。

今気づいたわ。

嫌われたくないのに
オマエに
酷い態度をとる理由が。


璃奈は
誰にでも笑顔を振りまく。

しんどくても笑う。

嫌なことがあっても、
私は大丈夫だよって
笑い続ける。


そんな璃奈だけど、
俺には
怒った顔を見せてくれる。


璃奈が俺に向けて
唇を尖らすたび

弱った瞳を
ユラユラ揺らすたび

『俺は璃奈の特別』

『璃奈は俺だけに
 心を許してくれている』

自己満足の喜びに浸れて
心が躍り出すんだ。

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