俺の気持ちに気づけよ、バーカ!



璃奈は無言で立ち上がると、
ビリビリの写真を
棚の封筒にしまい込んだ。


さすがに
璃奈の宝物を破ったのは
やりすぎた!

反省している!

謝ろう!

俺様な自分は
いったん置いておいて、
頭を下げようと思ったのに

瞳に溜まった涙を
洋服の袖で拭き

太陽みたいな
キラキラ笑顔の璃奈が
目に映り

俺は
固まらずにはいられない。


写真が破られて
俺にムカついてんじゃねぇの?

涙が出るほど
悲しかったんじゃ
ねぇのかよ?


なんで今

無理して笑ってますみたいな
最大級の作り笑顔、
俺に振りまいてるわけ?

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