俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


プツリ。

自分の感情の
ぶっとい糸が

引きちぎられたのが
自分で分かった。


好きな人。

璃奈の好きな人。

誰だよ?

俺と週末同居することで
璃奈が罪悪感を覚えるほど、
大好きな男って。


まぁ、今更そんなこと
聞いてもしょうがねぇか。


――大好きな人を思い浮かべて
  顔が燃えそうです。


耳まで真っ赤な
璃奈の顏には、
わかりやすく
そう書いてあるんだから。


その男のこと。

どれだけ惚れてるんだよ。

マジでしんどいわ。

もう無理。
何もかも。全部。

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