俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「わかったよ。
 もう璃奈の家には
 泊まりに来ねぇよ」

「もう深夜だし
 明日もサッカーあるし。
 今日は泊ってってくれて
 いいからね」

「亮も優も、グラウンドまで
 自転車で行けるよな?」

「うん。
 桜ちゃんが車で送り迎えしを
 てくれるようになる前は、
 体力づくりもかねて
 走って行ってたくらいだから」

「じゃあ、俺帰るわ。
 今すぐに」

「えっ? 今から?
 外は寒いよ。だから桜ちゃん
 今日はこの家に泊って……」


はぁ?

俺の体の心配でも
してくれてるわけ?

マジで何様?

彼女でもねぇくせに。

他に、好きな男がいるくせに。


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