俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


遅めのお昼休憩になり
スタッフルームの椅子に
私は座り込んだ。

桜ちゃんと彼女さんの
ラブラブ姿ばっかり
想像していたから、
何も食べる気がしない。

お腹に固形物を入れないと、
休憩後のバイト中に
倒れちゃうかも。


そう思い、カバンから
お弁当を出そうとした時

「璃奈ちゃん、お疲れ~」

店長が
休憩室に入ってきた。


以前、レディースの女総長
だった店長。

見た目に、その影は一切ない。

ロングの黒髪は、うなじの上に
お団子でまとめられていて

社長秘書と言われれば
納得なほど、
上品さを持ち合わせている。


でも性格は
ちょっと粗目な姉御系かな。

私はそこが
大好きなんだけど。

< 189 / 332 >

この作品をシェア

pagetop