俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「私は働きますよ。
クリスマスを一緒に過ごしてくれる
彼氏なんていませんしね」
桜ちゃんも、彼女さんと
一緒みたいだし……
「璃奈ちゃんは
カフェの客さんに
よく告られてるでしょ?
OKしてたら、今頃は
ハッピーなクリスマスだったかもよ」
「告られてなんかないですよ」
「告られてました。
店長の私が、何度も見ました!」
「カフェのお客さんたちは
仕事が危なっかしい私を気にかけて、
相談に乗るよって
言ってくれてるだけで……」
私の言葉に、
店長は両手で額を抑えだし
「あ~~。天然だわ~」と
うつむいている。
「天然美少女の
脳内フィルターを通ると、
愛の告白が
ただの気遣いになるのかぁ」
「へっ?」
「世間男たち。お気の毒に~」
「あの……
店長の言っている意味が
よくわからないんですけど……」