俺の気持ちに気づけよ、バーカ!


「それにさ、私、言ったでしょ?」

「何を……ですか?」

「寂しいクリスマスに
 なっちゃうから、
 璃奈ちゃんに
 良い男を紹介してあげるって」


確かに……
言われましたけど……


失恋したとはいえ

私の心に、
桜ちゃん以外の男性が
入り込む隙間なんて、
どこにもないんだもん。


「璃奈ちゃんは、
 辛いことがあっても
 笑顔を絶やさないし。
 人に甘えようとしないでしょ?」

「そんなことありませんよ。
 私、ほんとダメダメで……
 甘えてばかりで……」


この3年間
桜ちゃんに頼りっぱなしで
生きてきましたから。

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