俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「亮、優。お前ら、
朝からホント元気だな」
「亮ちゃん、やったね。
コーチに褒められた」
「だな~」
はぁ?
俺がいつどこで、
おまえらを褒めたよ。
「呆れてるんだよ。
俺の吊り上がった眉毛見たら、
わかるだろうが!」
「コーチ!
早くグラウンドに行こうよ」
「自主練する時間
なくなっちゃうからさ」
こいつらは俺の睨みを、
メラメラ燃える
サッカー熱でスルー。
「コーチが言ったんだろ?」
「何のことだよ?」
「レギュラーの座を死守したければ、
誰よりも練習しろって」
「……ああ」
確かに
言ったことがあったけどさぁ。