俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「コーチ。早く運転して
僕たちを連れてってよぉぉ」
「オイ、
二人で俺の服を引っ張るな!」
「グラウンドを走り込む時間、
無くなるじゃんか!」
「んなもん、
俺が璃奈と話してる間に、
この家の周りを、グルグル走っとけ」
「コーチが姉ちゃんのとこに行くと、
いっつも10分は帰ってこないもん」
「姉ちゃん分の弁当、俺に渡して」
「は? なんで亮に
渡さなきゃいけねぇんだよ」
「俺が姉ちゃんに、
弁当を届けてくるから。
コーチは今すぐ車で出発できるように、
運転席にゴーゴーゴゴゴー!!」