俺の気持ちに気づけよ、バーカ!

俺のドヤ顔が
冷たい空気で
引きつっていく。

今のとこ、
璃奈への不安を
素直に吐き出すべきだったか?

璃奈が俺に
幻滅してたらどうしよう?

心配が募ってしまう。



――璃奈に嫌われたくない。

その思いが強すぎるゆえの
不安定な感情なんだと思うけど。

客観的に見ると

自分は
誰よりもメンタルが弱くて

ダサい男に思えて
しょうがない。


璃奈の足が止まった。

璃奈が俺の袖を
掴んだままだから、
俺の足もおのずと止まる。

< 282 / 332 >

この作品をシェア

pagetop