俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
俺のドヤ顔が
冷たい空気で
引きつっていく。
今のとこ、
璃奈への不安を
素直に吐き出すべきだったか?
璃奈が俺に
幻滅してたらどうしよう?
心配が募ってしまう。
――璃奈に嫌われたくない。
その思いが強すぎるゆえの
不安定な感情なんだと思うけど。
客観的に見ると
自分は
誰よりもメンタルが弱くて
ダサい男に思えて
しょうがない。
璃奈の足が止まった。
璃奈が俺の袖を
掴んだままだから、
俺の足もおのずと止まる。