俺の気持ちに気づけよ、バーカ!
「ほら、帰るぞ」
俺が差し出した手。
「うん」
頬を染めた璃奈が
遠慮がちに
握り返してくれた。
「桜ちゃん……
大好きだからね……」
愛おしすぎる女からの
ふいうち告白付きで。
やめてくれ。
俺の頬が
勝手にニヤけるからさ。
でも、正直嬉しくて
心がくねりだして
くすぐったい。
俺は
最上級の愛情をこめて
璃奈の額に
俺の額を押し当てた。
「俺の方がオマエのことを
大好きだよ、バ~カ!!」