俺の気持ちに気づけよ、バーカ!



時計の針が進むたび、
顔の熱が上がるのが
自分でわかる。


コタツに入り
桜ちゃんの実家で育てた
高級ミカンを食べながら

部屋の隅で、亮くんの
髪を乾かしてくれている
桜ちゃんに視線を移した。



はぁぁぁぁ。

桜ちゃんが土日だけ
我が家に泊まるようになって
もうすぐ2年。

そんなに経つのに
全然慣れないよ。

我が家に
俺様系王子様がいる状態に。

むしろ月日がたつごとに
桜ちゃんのカッコよさに
毒されているみたい。

終始襲われるドキドキで
心臓の暴れ具合が
日に日にヒートアップ。

病院で検査レベルの
ヤバさなの。

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