騎士様と合コンして狙い撃ちしたら、まさかの恋仲になれちゃいました。もう離れたくないと縋るので可愛すぎてしんどい。
家まで送った彼女の背中が集合住宅に入ったのを確認して、俺は帰路へと着いた。冷たい夜風がしんとした街を抜けて、どこか遠いところへと去って行く。
久しぶりに飲んだ酒のせいか、一生を予感させる恋の始まりに浮かれたせいか。自然と鼻歌が出てきた。空を見上げたら、満月だった。
そうして、エレノアと別れるまで俺が周囲に目を配ることも忘れ、彼女の事しか見えてなかったことに気がついた。恋が盲目とは、このことなのかとようやく言葉の意味を知った。
このまま順序良く行けば、一年ほど付き合って結婚を申し込み結婚式の手配などを考えて、結婚するのは二年ほど先か。
「……長いな」
ぽつりと溢せば、自分でも今かなりヤバい状態なんだなとは思った。出来ればこの足で適当な家でも買って結婚の書類なども提出しに行きたい程ではあったのだが、それをして彼女に引かれて逃げられてしまってはいけない。
落ち着け。落ち着け。今までずっと欲しかったものは、もう手の中にある。何度も、自分に言い聞かせた。
間違いなく彼女は俺のことが、好きだ。誰かときちんと付き合ったことはないが、これからもっと好きになって貰う方法なら、なんとなく理解はしている。何よりも大事にして愛を囁き、出来るだけ彼女を最優先にする。
仕事に関しては、彼女が休みの週末になんとしても定期的な休みが欲しい。扱いの物凄く難しい上司と、また知恵比べすることになるだろう。絶対勝てないように思える彼にも弱点がひとつだけあるので、その辺りを攻めることにするか。
今夜の月は綺麗だし、待ちに待った恋は始まった。
本当に、最高の気分だった。
久しぶりに飲んだ酒のせいか、一生を予感させる恋の始まりに浮かれたせいか。自然と鼻歌が出てきた。空を見上げたら、満月だった。
そうして、エレノアと別れるまで俺が周囲に目を配ることも忘れ、彼女の事しか見えてなかったことに気がついた。恋が盲目とは、このことなのかとようやく言葉の意味を知った。
このまま順序良く行けば、一年ほど付き合って結婚を申し込み結婚式の手配などを考えて、結婚するのは二年ほど先か。
「……長いな」
ぽつりと溢せば、自分でも今かなりヤバい状態なんだなとは思った。出来ればこの足で適当な家でも買って結婚の書類なども提出しに行きたい程ではあったのだが、それをして彼女に引かれて逃げられてしまってはいけない。
落ち着け。落ち着け。今までずっと欲しかったものは、もう手の中にある。何度も、自分に言い聞かせた。
間違いなく彼女は俺のことが、好きだ。誰かときちんと付き合ったことはないが、これからもっと好きになって貰う方法なら、なんとなく理解はしている。何よりも大事にして愛を囁き、出来るだけ彼女を最優先にする。
仕事に関しては、彼女が休みの週末になんとしても定期的な休みが欲しい。扱いの物凄く難しい上司と、また知恵比べすることになるだろう。絶対勝てないように思える彼にも弱点がひとつだけあるので、その辺りを攻めることにするか。
今夜の月は綺麗だし、待ちに待った恋は始まった。
本当に、最高の気分だった。