騎士様と合コンして狙い撃ちしたら、まさかの恋仲になれちゃいました。もう離れたくないと縋るので可愛すぎてしんどい。
「まあまあ。ルイーズ。エレノアが、ガチガチに緊張するのも無理はないわよ。人生で初の合コンのお相手が、まさかの騎士様よ! よし、エレノア。とりあえず駆けつけ一杯、飲んどく? ちょっとだけでも、緊張和らぐかも。お相手が来る前にグラスを下げて貰えば、向こうも気が付かないだろうし……確かに私たち気合を入れ過ぎちゃって、ちょっと早くに来過ぎたわね」

 右隣のイザベル先輩が、とても魅力的な提案をしてきた。今日はいつも仕事場では引っ詰めている黒髪を下ろして色っぽいタイトな服を着ている。そんな彼女は同性の私から見ても、セクシーで思わずドキッとした。

 私たち三人は、全員同じ商会の買い付けや仕入れ品の選択などを担当する部署で働く仲の良い同僚だ。現在は全員、商会の借り上げた同じ集合住宅に住んでいる。いわゆる、スープの冷めない距離というやつ。

 私は初めての合コン参加に開催されるまでの間、右往左往した挙句にルイーズとイザベラ先輩におすすめの店で服も見立てて貰って、今日は朝早くからああでもないこうでもないと言いつつ今の自分が最大限に可愛く見えるヘアメイクもして貰った。

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