私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。
幸せな気持ちは、翌日も続いていた。
「深月、今日めっちゃ機嫌いいじゃん。
さては、久我山くんと何かあった?」
なんて、陽菜に探りを入れられて、誤魔化すのに苦労した。
佐原先生にも、学級委員長の仕事で話していた時、『光峰、ずいぶん幸せそうだな』なんて言われた。
(……私、そんなに顔に出てるかな?)
こんなことくらいで秘密がバレたりはしないだろうけど、ちょっとはセーブしたほうがいいかもしれない。
が、放課後、優星くんと一緒に帰っていても、やはり同じことを言われた。
「深月、今日はすごくニコニコしてるね。
それって、やっぱり『エレアル』のおかげ?」
「……わかる?」
「真昼も、昨日の夜からそんな感じだから。
『今週の回はサイッコーだったんだから!』って。
俺、コミックスは読み終わったけど、雑誌……ダイヴの方は読んでなくて。
だから、最新の内容は知らないんだけど、そんなに面白かったの?」
「そうなの! 聞いてくれる!?」
烈華様が、それはもう、かつてなく輝いてて────」
私の暑苦しい語りを、優星くんは笑って聞いてくれた。
「深月、今日めっちゃ機嫌いいじゃん。
さては、久我山くんと何かあった?」
なんて、陽菜に探りを入れられて、誤魔化すのに苦労した。
佐原先生にも、学級委員長の仕事で話していた時、『光峰、ずいぶん幸せそうだな』なんて言われた。
(……私、そんなに顔に出てるかな?)
こんなことくらいで秘密がバレたりはしないだろうけど、ちょっとはセーブしたほうがいいかもしれない。
が、放課後、優星くんと一緒に帰っていても、やはり同じことを言われた。
「深月、今日はすごくニコニコしてるね。
それって、やっぱり『エレアル』のおかげ?」
「……わかる?」
「真昼も、昨日の夜からそんな感じだから。
『今週の回はサイッコーだったんだから!』って。
俺、コミックスは読み終わったけど、雑誌……ダイヴの方は読んでなくて。
だから、最新の内容は知らないんだけど、そんなに面白かったの?」
「そうなの! 聞いてくれる!?」
烈華様が、それはもう、かつてなく輝いてて────」
私の暑苦しい語りを、優星くんは笑って聞いてくれた。