私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。
「何よ、ちゃんと面白いじゃん」
お兄ちゃんの言い方では、今週の『エレアル』に問題があるような感じだったけど、全然そんなことない。
先週に引き続き烈華様が大活躍をしていて、バトルシーンもかっこいい。
1ページ1ページ、烈華様の勇姿をしっかり堪能しながら、私はゆっくりページをめくる。
が、ラストまで数ページというところで、その展開は唐突に訪れた
「……え?」
戦いの途中に突如割り込んできたのは、烈華様のかつての部下。
彼は、烈華様を裏切ったあと、主人公・喝采に反撃されて逃亡、行方不明になっていたはずだ。
その元部下は、敵と戦う烈華様の背後に立ち、大きな刀で烈華様の心臓部を突き刺していた。
「……は?」
烈華様の心臓から、ボタボタと大量の血が流れ、地面に落ちる。
大きな刀で貫かれた傷口は、肩口から腹部にまで及んであて、烈華様がぐらり、とよろめく。
────『俺にしちゃ、悪くない人生だったぜ』。
その言葉を最後に、烈華様の体は、ドシャ、と力なく地面に倒れた。
共に戦っていた喝采くんや埋木くんが、慌てて駆け寄るが、その顔は絶望に染まっていた。
『焔さん?!』と、烈華様の体を揺する喝采くんを、埋木くんが腕で制して、言った。
────『ダメだ。もう、死んでる』
そこで、今週の『エレアル』は終わった。
お兄ちゃんの言い方では、今週の『エレアル』に問題があるような感じだったけど、全然そんなことない。
先週に引き続き烈華様が大活躍をしていて、バトルシーンもかっこいい。
1ページ1ページ、烈華様の勇姿をしっかり堪能しながら、私はゆっくりページをめくる。
が、ラストまで数ページというところで、その展開は唐突に訪れた
「……え?」
戦いの途中に突如割り込んできたのは、烈華様のかつての部下。
彼は、烈華様を裏切ったあと、主人公・喝采に反撃されて逃亡、行方不明になっていたはずだ。
その元部下は、敵と戦う烈華様の背後に立ち、大きな刀で烈華様の心臓部を突き刺していた。
「……は?」
烈華様の心臓から、ボタボタと大量の血が流れ、地面に落ちる。
大きな刀で貫かれた傷口は、肩口から腹部にまで及んであて、烈華様がぐらり、とよろめく。
────『俺にしちゃ、悪くない人生だったぜ』。
その言葉を最後に、烈華様の体は、ドシャ、と力なく地面に倒れた。
共に戦っていた喝采くんや埋木くんが、慌てて駆け寄るが、その顔は絶望に染まっていた。
『焔さん?!』と、烈華様の体を揺する喝采くんを、埋木くんが腕で制して、言った。
────『ダメだ。もう、死んでる』
そこで、今週の『エレアル』は終わった。