私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。
やばい、なにあれ!?

烈華様じゃん!!

顔立ちもスタイルも、全部烈華様そのものじゃん!

え!? 烈華様、この世に実在するの!?

もしくは夢!? これは私の夢!?
たしかに烈華様、週3で夢に出てくるけど?!

ぐい、と頬をつねる。


「……痛い」


つまり、


「……現実だ」


これは紛れもなく、現実だ。

烈華様、実在した。


「……生きてて良かった」


私は泣いた。

烈華様がこの世に存在していたという事実に、ひとり涙した。

あぁ、世界って、なんて素晴らしいんだろう。


「ありがとう……世界。ありがとう」


枕を抱きしめながら、私はこの世界に生まれた喜びを噛み締めていた。

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