私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。
翌日の土曜日。
私は気合を入れておしゃれをすると、十代咲駅まで自転車で向かい、駐輪場に停めた。
名古屋駅までは乗り換えなしで数駅で着くので、よく買い物や映画を見に行っている。
なので、広い駅構内でも迷うことなく、待ち合わせ場所に指定された銀色の大きな時計の前にたどり着けた。
有名な待ち合わせスポットなので、たくさんの人がいる。
私は時計の近くに立つと、まひるんさんにメッセージを送った。
『銀時計に着きました。
私は黒のカーディガンに白地のワンピース、手首に烈華様のモチーフシュシュを付けてます♪』
『わぁ〜、早いですね!
ごめんなさい、まだ電車の中です!
あと5分くらいで着きます!』
『楽しみで早く来すぎちゃっただけなので、ゆっくりで大丈夫ですよ〜』
『お待ちしてます』と書かれた『エレアル』コラボのスタンプを文章の後に添える。
小説のネタを考えながら少し待っていると、明るいボブヘアの女の子が、こちらに手を振りながら駆け寄ってきた。
「あのっ! ヤミノツキさんですよね! はじめまして!」
「まひるんさん! はじめま────」
私の言葉は、最後まで続かなかった。
ボブヘアの女の子の後ろには、3次元烈華様───もとい、わがクラスの転校生・久我山優星くんが立っていた。
私は気合を入れておしゃれをすると、十代咲駅まで自転車で向かい、駐輪場に停めた。
名古屋駅までは乗り換えなしで数駅で着くので、よく買い物や映画を見に行っている。
なので、広い駅構内でも迷うことなく、待ち合わせ場所に指定された銀色の大きな時計の前にたどり着けた。
有名な待ち合わせスポットなので、たくさんの人がいる。
私は時計の近くに立つと、まひるんさんにメッセージを送った。
『銀時計に着きました。
私は黒のカーディガンに白地のワンピース、手首に烈華様のモチーフシュシュを付けてます♪』
『わぁ〜、早いですね!
ごめんなさい、まだ電車の中です!
あと5分くらいで着きます!』
『楽しみで早く来すぎちゃっただけなので、ゆっくりで大丈夫ですよ〜』
『お待ちしてます』と書かれた『エレアル』コラボのスタンプを文章の後に添える。
小説のネタを考えながら少し待っていると、明るいボブヘアの女の子が、こちらに手を振りながら駆け寄ってきた。
「あのっ! ヤミノツキさんですよね! はじめまして!」
「まひるんさん! はじめま────」
私の言葉は、最後まで続かなかった。
ボブヘアの女の子の後ろには、3次元烈華様───もとい、わがクラスの転校生・久我山優星くんが立っていた。