優しくない同期の甘いささやき
やるべきことを全部済ませてから、ソファでひと息つく。密着して座る熊野は、私の肩を抱いた。
開けている窓から風が入ってきている。私はヒラヒラと揺れるレースのカーテンを見た。
接近する熊野を見れなかったからだ。
彼は不満を口にした。
「なんでそっち、向いてる? こっち向けよ」
「えっと、意味はないけど」
「美緒」
私を呼んだ熊野の息が耳にかかった。体がビクッと揺れる。
そんな反応を熊野はおもしろがった。
「なんだよ。耳、弱い?」
そう言って、息を耳に吹きかける。より大きく体が揺れてしまった。
右手で耳を押さえて、左手で熊野の胸を押す。
「や、やめてよ」
「やめない」
「えー?」
左手を熊野に掴まれた。押しても、遠くにいかない頑丈な体が近付いてくる。
離れないなら、私が離れるしかない……。しかし、獲物を捉えようとする鋭い瞳で迫ってきた。
彼は私の右手も取り、ひとつにまとめた。まとめられた手は頭の上へと動かされる。
私の足も外側から熊野の足で挟まれて、身動き取れない状態となる。心臓の動きが速くなっていった。
開けている窓から風が入ってきている。私はヒラヒラと揺れるレースのカーテンを見た。
接近する熊野を見れなかったからだ。
彼は不満を口にした。
「なんでそっち、向いてる? こっち向けよ」
「えっと、意味はないけど」
「美緒」
私を呼んだ熊野の息が耳にかかった。体がビクッと揺れる。
そんな反応を熊野はおもしろがった。
「なんだよ。耳、弱い?」
そう言って、息を耳に吹きかける。より大きく体が揺れてしまった。
右手で耳を押さえて、左手で熊野の胸を押す。
「や、やめてよ」
「やめない」
「えー?」
左手を熊野に掴まれた。押しても、遠くにいかない頑丈な体が近付いてくる。
離れないなら、私が離れるしかない……。しかし、獲物を捉えようとする鋭い瞳で迫ってきた。
彼は私の右手も取り、ひとつにまとめた。まとめられた手は頭の上へと動かされる。
私の足も外側から熊野の足で挟まれて、身動き取れない状態となる。心臓の動きが速くなっていった。