500文字恋愛小説
№10 仕事納め
仕事が終わるまであと少し。
仕事納めの今日、初詣を口実に誘わなければ次に会えるのは休み明け。
何度もチャレンしたものの、全部空振りに終わった。
そして結局。
「……ダメだった」
暗澹たる気持ちで会社を出る。
もう、この休みは家に閉じこもろう。
「お前も今帰り?」
声をかけられて顔を上げると、彼が立っていた。
これは神様が哀れに思って、最後のチャンスを与えてくれたんだろうか。
「なあ。正月休み、どうするんだ?」
暇だから、一緒に初詣に。
そう言えばいいのに、言葉は口から出てこない。
「あの、その」
「俺は明日から実家帰るんだけどさ」
神様は意地悪です。
わざわざ、トドメを刺してくるなんて。
「でも、初詣に帰ってきてもいいかな、って。
……お前と」
見上げた彼の顔は真っ赤になっていた。
ならば、私の答えは。
仕事納めの今日、初詣を口実に誘わなければ次に会えるのは休み明け。
何度もチャレンしたものの、全部空振りに終わった。
そして結局。
「……ダメだった」
暗澹たる気持ちで会社を出る。
もう、この休みは家に閉じこもろう。
「お前も今帰り?」
声をかけられて顔を上げると、彼が立っていた。
これは神様が哀れに思って、最後のチャンスを与えてくれたんだろうか。
「なあ。正月休み、どうするんだ?」
暇だから、一緒に初詣に。
そう言えばいいのに、言葉は口から出てこない。
「あの、その」
「俺は明日から実家帰るんだけどさ」
神様は意地悪です。
わざわざ、トドメを刺してくるなんて。
「でも、初詣に帰ってきてもいいかな、って。
……お前と」
見上げた彼の顔は真っ赤になっていた。
ならば、私の答えは。