500文字恋愛小説
№20 こたつとみかん
こたつに潜った私の前にはみかん。
一つ取って皮を剥く。
「あーん」
せまってきた顔に苦笑い。
彼の口に無言で小分けにしたみかんを放り込む。
「自分で剥けばいいのに」
「……、面倒くさいもん」
……ああ、そうですか。
「あーん」
「はいはい」
こたつに手を突っ込んで、出そうともしない彼の代わりに、せっせとみかんを口に詰め込んでやる。
彼はなにが嬉しいのか、笑ってる。
「みかんとこたつって最高だよね」
「そりゃ、人に食べさせてもらえばね」
二つ食べさせると満足したのか、彼はこたつに突っ伏した。
私は冷えた手をこたつの中に突っ込んであっためる。
「手、冷えちゃったか。
ごめんね」
突然、こたつの中で手を握られ。
入っていられなくなるほど、熱くなった。
一つ取って皮を剥く。
「あーん」
せまってきた顔に苦笑い。
彼の口に無言で小分けにしたみかんを放り込む。
「自分で剥けばいいのに」
「……、面倒くさいもん」
……ああ、そうですか。
「あーん」
「はいはい」
こたつに手を突っ込んで、出そうともしない彼の代わりに、せっせとみかんを口に詰め込んでやる。
彼はなにが嬉しいのか、笑ってる。
「みかんとこたつって最高だよね」
「そりゃ、人に食べさせてもらえばね」
二つ食べさせると満足したのか、彼はこたつに突っ伏した。
私は冷えた手をこたつの中に突っ込んであっためる。
「手、冷えちゃったか。
ごめんね」
突然、こたつの中で手を握られ。
入っていられなくなるほど、熱くなった。