500文字恋愛小説
№24 初雪
「あ、雪だ」
今年一番の冷え込みだった今日。
空からは白いものがちらちらと舞い落ち始めた。
「綺麗だね」
鼻を赤くして嬉しそうに君が笑う。
そんな君が可愛くて、僕も思わず笑みが零れる。
「でも、ちょっと寒いね」
はぁーっ、君は両手に白い息を寒そうに吐きかけた。
その少し赤くなった手を、僕は黙って掴んでコートのポケットへと押し込んだ。
「な、なにするの!?」
「……手、冷たいんだろ」
黙って俯いてしまった君。
ポケットの中で指を絡めて握ると、君の身体がぴくりと小さく震えた。
赤い顔で黙ってしまった僕たち。
吐き出す息は僕も君も、ずっと白いまま。
舞い落ちる雪は僕たちのまわりでは一瞬にして、溶けてしまいそうな気さえした。
今年一番の冷え込みだった今日。
空からは白いものがちらちらと舞い落ち始めた。
「綺麗だね」
鼻を赤くして嬉しそうに君が笑う。
そんな君が可愛くて、僕も思わず笑みが零れる。
「でも、ちょっと寒いね」
はぁーっ、君は両手に白い息を寒そうに吐きかけた。
その少し赤くなった手を、僕は黙って掴んでコートのポケットへと押し込んだ。
「な、なにするの!?」
「……手、冷たいんだろ」
黙って俯いてしまった君。
ポケットの中で指を絡めて握ると、君の身体がぴくりと小さく震えた。
赤い顔で黙ってしまった僕たち。
吐き出す息は僕も君も、ずっと白いまま。
舞い落ちる雪は僕たちのまわりでは一瞬にして、溶けてしまいそうな気さえした。