500文字恋愛小説
№27 ……手
今日は会社の飲み会。
おじさん社員のセクハラまがいの言葉を苦笑いで受け流しながら、離れた席に座る彼をちらり。
他の子と楽しそうに話してる彼。
いいな、私もあの輪に入りたい。
「なんであんたは彼氏、できないかねー」
「……おっさん、言いすぎ」
いつ移動してきたのか、彼が私の隣に座りおじさん社員をじろりと睨んだ。
睨まれたおじさん社員はごにょごにょと訳のわからないことを言うと、別の人のところへ行ってしまった。
気が付くと彼とふたり。
「おまえもさ。
ああいうの、笑って聞いとくことないんだぞ」
「……うん」
グラスに手近にあったビールを注ぐと、彼は一気に飲み干した。
慌てて瓶を掴み、注ぐ。
「……まあ、おまえのそういう優しいとこ、好きなんだけどな」
またグラスを一気に空けた彼の手が私の手に……ふれた。
お酒のせいなのか、彼の顔は赤い。
きっと、私の顔も。
おじさん社員のセクハラまがいの言葉を苦笑いで受け流しながら、離れた席に座る彼をちらり。
他の子と楽しそうに話してる彼。
いいな、私もあの輪に入りたい。
「なんであんたは彼氏、できないかねー」
「……おっさん、言いすぎ」
いつ移動してきたのか、彼が私の隣に座りおじさん社員をじろりと睨んだ。
睨まれたおじさん社員はごにょごにょと訳のわからないことを言うと、別の人のところへ行ってしまった。
気が付くと彼とふたり。
「おまえもさ。
ああいうの、笑って聞いとくことないんだぞ」
「……うん」
グラスに手近にあったビールを注ぐと、彼は一気に飲み干した。
慌てて瓶を掴み、注ぐ。
「……まあ、おまえのそういう優しいとこ、好きなんだけどな」
またグラスを一気に空けた彼の手が私の手に……ふれた。
お酒のせいなのか、彼の顔は赤い。
きっと、私の顔も。