500文字恋愛小説
№41 アップルパイ
「なに食ってんの?」
お茶時間、というか手の空いた午後、みんなでおやつを食べてたら彼が帰ってきた。
「アップルパイ」
「ふーん。
女は好きだよね、そういうの」
「そういうあんたは、甘いもの嫌いだっけ」
「そう。
……参考までにどこのか教えてくんない?
今度、差し入れに使いたいし」
「残念。
このアップルパイ、ものすっごくおいしいんだけど、彼女の手作りだから」
「ふーん」
ちらり、彼の視線が私へ向かう。
そのままつかつかと寄ってきて、私の前に立つ。
「なあ。
これ、もうねーの?」
「あ、うん。
ごめん」
「なら」
……がぶり、私の手にあるアップルパイに彼が齧り付いた。
「こりゃ、マジでうまいわ。
これだったら、俺にも食える」
にやりと笑う彼に、この先何度もアップルパイを作ることになるのはまた別の話。
お茶時間、というか手の空いた午後、みんなでおやつを食べてたら彼が帰ってきた。
「アップルパイ」
「ふーん。
女は好きだよね、そういうの」
「そういうあんたは、甘いもの嫌いだっけ」
「そう。
……参考までにどこのか教えてくんない?
今度、差し入れに使いたいし」
「残念。
このアップルパイ、ものすっごくおいしいんだけど、彼女の手作りだから」
「ふーん」
ちらり、彼の視線が私へ向かう。
そのままつかつかと寄ってきて、私の前に立つ。
「なあ。
これ、もうねーの?」
「あ、うん。
ごめん」
「なら」
……がぶり、私の手にあるアップルパイに彼が齧り付いた。
「こりゃ、マジでうまいわ。
これだったら、俺にも食える」
にやりと笑う彼に、この先何度もアップルパイを作ることになるのはまた別の話。