500文字恋愛小説
№64 猫
「なに睨んでんの?」
彼の膝の上には我が家の飼い猫、ルー。
ルーは彼が来るたび我が物顔で膝の上にのり、撫でられるのを待っている。
「いっつもルーにとられちゃうんだもん」
「猫に嫉妬したってしょうがないだろ」
ルーはまるで“彼は私のもなんだから”って顔で私を見てる。
……いや、絶対そう思ってると思う。
そして私を見下してる。
「ルー、降りろ!」
「にゃー」
「莫迦にして!」
ちょっとだけ顔を上げると、私になんかかまわずルーは彼の膝の上で丸くなった。
む、むかつく!
「落ち着けよ。猫だぞ、猫」
「ルーと私とどっちが大事なのよ!」
「……ルー」
猫に負けた自分が悔しくて、ぼろぼろ涙が落ちてきた。
「嘘だよ」
重なった唇に勝ったと思ってる私は莫迦?
彼の膝の上には我が家の飼い猫、ルー。
ルーは彼が来るたび我が物顔で膝の上にのり、撫でられるのを待っている。
「いっつもルーにとられちゃうんだもん」
「猫に嫉妬したってしょうがないだろ」
ルーはまるで“彼は私のもなんだから”って顔で私を見てる。
……いや、絶対そう思ってると思う。
そして私を見下してる。
「ルー、降りろ!」
「にゃー」
「莫迦にして!」
ちょっとだけ顔を上げると、私になんかかまわずルーは彼の膝の上で丸くなった。
む、むかつく!
「落ち着けよ。猫だぞ、猫」
「ルーと私とどっちが大事なのよ!」
「……ルー」
猫に負けた自分が悔しくて、ぼろぼろ涙が落ちてきた。
「嘘だよ」
重なった唇に勝ったと思ってる私は莫迦?