500文字恋愛小説
№65 チョコレート
ぐぅーっ。
「……おなか、すいた」
午後三時。
お昼前にトラブル発生で、対応に追われていた私は当然お昼ごはん抜き。
「なに派手に腹の音、鳴り響かせてんだよ」
「……うっさい」
ぐぅーっ、睨み付けたって同時に鳴ったおなかの音に、同僚はおかしそうに笑ってる。
「仕方ねーなー。……ほら、これ」
「い、いやこれは……」
差し出されたものに困惑した。
……だって。
それはどこからどう見てもバレンタインのチョコレート。
「俺、甘いもの苦手だから消費がおっつかねーんだよ。
食ってくれると助かる」
「……じゃあ、もらう」
確かに甘いものは嬉しいけど。
複雑な気分でチョコをもらい、口に入れる。
「まあ、好きな奴からもらったんだったら、無理してでも食うけど」
ぎくり。
「……なんでおまえがくれねーんだよ」
「……おなか、すいた」
午後三時。
お昼前にトラブル発生で、対応に追われていた私は当然お昼ごはん抜き。
「なに派手に腹の音、鳴り響かせてんだよ」
「……うっさい」
ぐぅーっ、睨み付けたって同時に鳴ったおなかの音に、同僚はおかしそうに笑ってる。
「仕方ねーなー。……ほら、これ」
「い、いやこれは……」
差し出されたものに困惑した。
……だって。
それはどこからどう見てもバレンタインのチョコレート。
「俺、甘いもの苦手だから消費がおっつかねーんだよ。
食ってくれると助かる」
「……じゃあ、もらう」
確かに甘いものは嬉しいけど。
複雑な気分でチョコをもらい、口に入れる。
「まあ、好きな奴からもらったんだったら、無理してでも食うけど」
ぎくり。
「……なんでおまえがくれねーんだよ」