500文字恋愛小説
№82 第2ボタン
卒業式。
想いを伝えなきゃ、いややっぱり迷惑かも、
でも想い出は欲しい、そんなことをぐるぐる考えていっぱいいっぱいになった私の口から出たのは。
「先生の第二ボタン、ください」
「……俺の?」
先生の驚いたような声に急に我に返った。
……私、一体なにを言ってるんだろ?
「それって普通、学生服のじゃないの?」
おかしそうに先生は笑ってる。
もう最後という段階で、こんな訳のわからないことをいってしまうなんて。
ううっ。
先生の記憶に変な子だったな、って残らなきゃいいんだけど。
「えっ、あの、すみません!
忘れてください!」
「……手、出して」
「え?」
そっと手を取られ、
載せられたのはボールペン。
「それで……そうだな。
手紙でも書くといい」
きっと気持ちを知ってる先生に、思わず涙が零れた。
想いを伝えなきゃ、いややっぱり迷惑かも、
でも想い出は欲しい、そんなことをぐるぐる考えていっぱいいっぱいになった私の口から出たのは。
「先生の第二ボタン、ください」
「……俺の?」
先生の驚いたような声に急に我に返った。
……私、一体なにを言ってるんだろ?
「それって普通、学生服のじゃないの?」
おかしそうに先生は笑ってる。
もう最後という段階で、こんな訳のわからないことをいってしまうなんて。
ううっ。
先生の記憶に変な子だったな、って残らなきゃいいんだけど。
「えっ、あの、すみません!
忘れてください!」
「……手、出して」
「え?」
そっと手を取られ、
載せられたのはボールペン。
「それで……そうだな。
手紙でも書くといい」
きっと気持ちを知ってる先生に、思わず涙が零れた。