500文字恋愛小説
№95 泣き顔
「……キス、しよっか」
放課後の教室。
彼に勉強みてもらってたら、突然そんなこと言われた。
「ね。キス、しよっか」
「が、学校だよ!?」
熱い顔で両手をぶんぶん音が出るほど振る。
でも、彼はじっと私を見つめてる。
「いいんじゃない、別に」
「だ、誰か来るかもしれないし!」
「来ないよ、誰も」
遠く、ばたばたと足音が聞こえる。
注意する、先生の声も。
「く、来るって!」
「なに?
それとも僕と、キスするのは、嫌?」
いたずらっぽく傾いた彼の首に。
「ふぇ、ふぇーん」
「あ、泣いちゃった」
とうとう泣き出した私に、彼の手がよしよしとあたまを撫でる。
……だけど。
「ごめん。
泣いてるの、可愛いから」
ふれた唇に余計に泣き出してしまった私を、彼はぎゅっと抱きしめた。
放課後の教室。
彼に勉強みてもらってたら、突然そんなこと言われた。
「ね。キス、しよっか」
「が、学校だよ!?」
熱い顔で両手をぶんぶん音が出るほど振る。
でも、彼はじっと私を見つめてる。
「いいんじゃない、別に」
「だ、誰か来るかもしれないし!」
「来ないよ、誰も」
遠く、ばたばたと足音が聞こえる。
注意する、先生の声も。
「く、来るって!」
「なに?
それとも僕と、キスするのは、嫌?」
いたずらっぽく傾いた彼の首に。
「ふぇ、ふぇーん」
「あ、泣いちゃった」
とうとう泣き出した私に、彼の手がよしよしとあたまを撫でる。
……だけど。
「ごめん。
泣いてるの、可愛いから」
ふれた唇に余計に泣き出してしまった私を、彼はぎゅっと抱きしめた。