8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~2
「持っているのは氷の力なのよね?」
『多分? でもフィオナの力が氷だから、お腹にいたときは氷の力しか出せなかったのかも知れないよ。私は知らない』
なんともあっけらかんとしている。聖獣の年齢は見た目でわかるものではないのかもしれないが、リーフェは予想しているよりも、ずっと子供のような気がする。
『安易に加護を与えたりするからだぞ』
ドルフがリーチェに苦言を呈したが、リーフェの方は気にした様子もなかった。ついに眠ってしまったアイラを、そのままカーペットに転がし、『あー。重たかった』と首をまわす。
フィオナは立ち上がって、アイラを抱き上げると、ソファに寝かせ上から毛布を掛けてあげた。
「ところで、オスニエル様のご用はなんだったのですか? まだ執務中ですよね」
「休憩がてら妻の顔を見に来るくらいはいいだろう」
オスニエルは拗ねたように唇を尖らせ、フィオナを抱き寄せると目の下にキスをする。結婚当初は憎まれ口ばかり聞いていたのにと思うと、この変化は目をみはるものがある。
フィオナは気恥ずかしくてちょっと睨んでやった。
「ドルフとリーチェが見ていますよ」
「いいだろう。もう見慣れただろ」
『……お前もずいぶん脳内が花畑になったものだな』
さらりと告げるオスニエルに、ドルフがあきれたようにつぶやく。
『いいよ、いいよー。リーフェはおもしろいから』
もう一匹の聖獣はあまりなにも考えていない、好奇心の塊なので、なんでもいいらしい。
オスニエルは咳ばらいをすると、少し姿勢を正した。
「まあ、真面目な話もあるにはある。国内に、幹線道路を整備する話があるだろう?」
『多分? でもフィオナの力が氷だから、お腹にいたときは氷の力しか出せなかったのかも知れないよ。私は知らない』
なんともあっけらかんとしている。聖獣の年齢は見た目でわかるものではないのかもしれないが、リーフェは予想しているよりも、ずっと子供のような気がする。
『安易に加護を与えたりするからだぞ』
ドルフがリーチェに苦言を呈したが、リーフェの方は気にした様子もなかった。ついに眠ってしまったアイラを、そのままカーペットに転がし、『あー。重たかった』と首をまわす。
フィオナは立ち上がって、アイラを抱き上げると、ソファに寝かせ上から毛布を掛けてあげた。
「ところで、オスニエル様のご用はなんだったのですか? まだ執務中ですよね」
「休憩がてら妻の顔を見に来るくらいはいいだろう」
オスニエルは拗ねたように唇を尖らせ、フィオナを抱き寄せると目の下にキスをする。結婚当初は憎まれ口ばかり聞いていたのにと思うと、この変化は目をみはるものがある。
フィオナは気恥ずかしくてちょっと睨んでやった。
「ドルフとリーチェが見ていますよ」
「いいだろう。もう見慣れただろ」
『……お前もずいぶん脳内が花畑になったものだな』
さらりと告げるオスニエルに、ドルフがあきれたようにつぶやく。
『いいよ、いいよー。リーフェはおもしろいから』
もう一匹の聖獣はあまりなにも考えていない、好奇心の塊なので、なんでもいいらしい。
オスニエルは咳ばらいをすると、少し姿勢を正した。
「まあ、真面目な話もあるにはある。国内に、幹線道路を整備する話があるだろう?」