8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~2
ロイヤルベリー家の香水
最初の三日をかけて、一行はロイヤルベリー公爵家の領土へ入った。このあたりまではすでに道路が整備されているため、旅路もそこまできつくはなかった。
ここから一日かけて、公爵家まで向かう。この先の道路は必要時に応じて突発的に整備したもので、馬車がすれ違うのもギリギリの幅の狭いものが多く、距離の割には時間がかかる。
だが、天候には恵まれ、一行は景色を楽しみながら馬を走らせることができた。
「オスニエル様、もうじき到着しますよ」
「ああ」
ロジャーに言われ、オスニエルはねぎらうように馬の首を撫でる。
「いい景色だな。フィオナを連れてきてやりたかった」
「お子様たちもご一緒ならよかったですよね!」
ロジャーも同意する。今だ独身のロジャーは、アイラとオリバーを我が子のようにかわいがっているのだ。
オスニエルが王都にとどまるようになり、ロジャーにも縁談がいくつか舞い込んでいたようだが、どれも相手から断られてしまったらしい。オスニエルの側近という立場自体はいいが、ロジャーは伯爵家の次男なので、継ぐ家がないのが尾を引いているようだ。
(俺が王位を得たら、こいつにも爵位を与えないといけないな)
領土持ちの貴族はどうしても保守的になる。そういう意味では、ロジャーのようなそこそこのいい家門の次男や三男は、使い勝手がいいのだが、いつまでも独身にさせておくのも気の毒だ。
やがてロイヤルベリー公爵家の敷地に入る。門番が控えている正門をくぐると、季節の花が植えられた庭園が広がっていた。庭には噴水や、広いガセポがあり、寒さをしのぐためか、カーテンまでつけられていた。その奥に大邸宅がある。白い壁に青い屋根の清潔感漂う屋敷だ。
「ようこそいらっしゃいました。オスニエル殿下」
出迎えてくれたのは公爵本人で、中へと案内される。
開放的なロビーは吹き抜けになっており、二階の窓から差し込む夕日が、ロビーをオレンジに染めている。中央に大階段があり、天井には豪華なシャンデリア。調度品もすべて最高級品が備えられている。
ここから一日かけて、公爵家まで向かう。この先の道路は必要時に応じて突発的に整備したもので、馬車がすれ違うのもギリギリの幅の狭いものが多く、距離の割には時間がかかる。
だが、天候には恵まれ、一行は景色を楽しみながら馬を走らせることができた。
「オスニエル様、もうじき到着しますよ」
「ああ」
ロジャーに言われ、オスニエルはねぎらうように馬の首を撫でる。
「いい景色だな。フィオナを連れてきてやりたかった」
「お子様たちもご一緒ならよかったですよね!」
ロジャーも同意する。今だ独身のロジャーは、アイラとオリバーを我が子のようにかわいがっているのだ。
オスニエルが王都にとどまるようになり、ロジャーにも縁談がいくつか舞い込んでいたようだが、どれも相手から断られてしまったらしい。オスニエルの側近という立場自体はいいが、ロジャーは伯爵家の次男なので、継ぐ家がないのが尾を引いているようだ。
(俺が王位を得たら、こいつにも爵位を与えないといけないな)
領土持ちの貴族はどうしても保守的になる。そういう意味では、ロジャーのようなそこそこのいい家門の次男や三男は、使い勝手がいいのだが、いつまでも独身にさせておくのも気の毒だ。
やがてロイヤルベリー公爵家の敷地に入る。門番が控えている正門をくぐると、季節の花が植えられた庭園が広がっていた。庭には噴水や、広いガセポがあり、寒さをしのぐためか、カーテンまでつけられていた。その奥に大邸宅がある。白い壁に青い屋根の清潔感漂う屋敷だ。
「ようこそいらっしゃいました。オスニエル殿下」
出迎えてくれたのは公爵本人で、中へと案内される。
開放的なロビーは吹き抜けになっており、二階の窓から差し込む夕日が、ロビーをオレンジに染めている。中央に大階段があり、天井には豪華なシャンデリア。調度品もすべて最高級品が備えられている。