8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~2
会食が終わり後宮に戻るとき、アイラがごねたため、ローランドが途中までついてきてくれた。
「ローランド、ごめんなさいね。エリオットの護衛をしなきゃならないのに」
「エリオット様はお部屋におられますから大丈夫です。かわいいお姫様のご希望に添えられてうれしいですよ」
ローランドに抱っこされて、アイラはご機嫌だ。
後宮の入り口につくと、ドルフが早く入りたいのか駆け出した。すると、オリバーも追いかけようと、フィオナとつないでいた手を放して走っていく。
「ドル!」
「キャン」
『危ないぞ』と言いながら、オリバーが転ばないようにドルフは速度を緩めた。しっぽを振って、いかにもオリバーと遊んでいる風を装いながら、ドルフはローランドをじっと見ている。
「ドルフは相変わらずフィオナ様のおそばから離れないのですね」
「大事なペットだもの」
「……俺ではなく、ドルフを連れていくと言われた時は、少しショックでした」
ローランドがぼそりとつぶやく。彼が自分の気持ちを吐き出すのは珍しく、フィオナは思わず彼を見つめる。
「敵国に嫁ぐあなたを守るためになら、俺はなにを捨ててもいいと思っていました」
アイラを渡すそぶりをしながら、ローランドはこっそりとフィオナの手を握った。
「ローランド、ごめんなさいね。エリオットの護衛をしなきゃならないのに」
「エリオット様はお部屋におられますから大丈夫です。かわいいお姫様のご希望に添えられてうれしいですよ」
ローランドに抱っこされて、アイラはご機嫌だ。
後宮の入り口につくと、ドルフが早く入りたいのか駆け出した。すると、オリバーも追いかけようと、フィオナとつないでいた手を放して走っていく。
「ドル!」
「キャン」
『危ないぞ』と言いながら、オリバーが転ばないようにドルフは速度を緩めた。しっぽを振って、いかにもオリバーと遊んでいる風を装いながら、ドルフはローランドをじっと見ている。
「ドルフは相変わらずフィオナ様のおそばから離れないのですね」
「大事なペットだもの」
「……俺ではなく、ドルフを連れていくと言われた時は、少しショックでした」
ローランドがぼそりとつぶやく。彼が自分の気持ちを吐き出すのは珍しく、フィオナは思わず彼を見つめる。
「敵国に嫁ぐあなたを守るためになら、俺はなにを捨ててもいいと思っていました」
アイラを渡すそぶりをしながら、ローランドはこっそりとフィオナの手を握った。