8度目の人生、嫌われていたはずの王太子殿下の溺愛ルートにはまりました~お飾り側妃なのでどうぞお構いなく~2
公爵令嬢の社交事情
翌日から、オスニエルは公爵領で決定した事項を、議会で説明するために、資料作りで執務室にこもり続けていた。
途中で、フィオナにジャネットが来ることを伝えるのを忘れていたなと思ったが、慌ただしさに紛れ、夜にはすっかり忘れてしまっていた。
そうこうしているうちに三日が過ぎ、ロジャーに連れられて、ロイヤルベリー公爵令嬢が王城へやって来る。
「よく来たな。ジャネット殿」
「陛下。お久しぶりでございます」
諸手を上げて歓迎したのは誰であろう陛下で、それを見ていた並み居る高位貴族はざわついた。
父親より爵位を受け継いだダレン・ロイヤルベリー公爵は、あまり出世欲のある方ではない。元々、王家からの分家筋であり、東部の広範囲を領土として持っている。田舎で悠々自適に暮らせればという思想の持ち主だ。
そんな彼が、妹を王都に送り出したということは、あきらかにオスニエルの側妃にと狙っている。高位貴族たちは驚きを隠せなかった。
「ジャネット殿を輿入れさせるおつもりなのですかな」
「まあ、お家柄から行けば、最も正妃にふさわしい方ですからな」
そんな噂話が、城内に広まっていき、それは、客人であるエリオットの耳にも入ってきたのである。
途中で、フィオナにジャネットが来ることを伝えるのを忘れていたなと思ったが、慌ただしさに紛れ、夜にはすっかり忘れてしまっていた。
そうこうしているうちに三日が過ぎ、ロジャーに連れられて、ロイヤルベリー公爵令嬢が王城へやって来る。
「よく来たな。ジャネット殿」
「陛下。お久しぶりでございます」
諸手を上げて歓迎したのは誰であろう陛下で、それを見ていた並み居る高位貴族はざわついた。
父親より爵位を受け継いだダレン・ロイヤルベリー公爵は、あまり出世欲のある方ではない。元々、王家からの分家筋であり、東部の広範囲を領土として持っている。田舎で悠々自適に暮らせればという思想の持ち主だ。
そんな彼が、妹を王都に送り出したということは、あきらかにオスニエルの側妃にと狙っている。高位貴族たちは驚きを隠せなかった。
「ジャネット殿を輿入れさせるおつもりなのですかな」
「まあ、お家柄から行けば、最も正妃にふさわしい方ですからな」
そんな噂話が、城内に広まっていき、それは、客人であるエリオットの耳にも入ってきたのである。