𝑐𝑎𝑓𝑒́、甘さ多めで
室木さんはそこまで若くはないけど、それでもおじいちゃんって歳でもない。
「俺?59」
「嘘…」
その年齢で孫なんているんだ…と思うと、驚きを隠せなかった。
「俺の嫁が17で子供産んだの。で、息子の嫁は23で産んで、それで那智が19」
17,23,19…。室木さんはどうやら奥さんと同い年みたいだ。
彼の話を聞いていると意外と可能かもなとは思えた。
けど、17歳とかいったらまだ高校生。あの時期に子供を産む決意をするなんて、本当に室木さんたちはすごいと思う。
それに那智くんも19なの…?てっきりまだ高校生だと思ってた。
「私なんてもう24になっちゃったよ…」
思ったことをそのままぽつりと呟いてみた。
一度も恋したことがないと言われればそれは嘘になるけど、結局はまだフリー。というか、さっきフリーになったってのが現状。
すると、驚いたような声が聞こえた。
「えっ、三木さんって24歳なんですか…⁉︎てっきり俺と同じくらいだと思ってました…」
那智くんだった。
「流石に言い過ぎですよ。私もう社会人ですから」
「いやー、5歳なんて俺と比べりゃあ大したことないよ」
まだまだ子供だよ、なんて室木さんが口を挟む。
「まあ、そうですけど…」