王子の盲愛
王子とけじめ
【テレビ】
「皆さん、こんにちはー
今日も、あの八神一族の一人息子にして芸能人ばりのルックスを持つ、八神 王弥さんに来ていただいてます!」
番組が始まり、王弥が頭を軽く下げる。
理世は脇の方で、邪魔にならないように見守っていた。
「残念ながら、今日でテレビ出演は最後ということですが………」
「はい」
「どうしてですか?」
「結婚したからです」
「そうですよね!おめでとうございます!」
「ありがとうございます」
「奥様はどんな方なんですか?」
「言いたくありません」
「そ、そうなんですね…
じゃあ…今までこの番組にご出演されて、どうでしたか?」
「どう?言いたいところはありますが、やめておきます」
苦笑いのリポーター。
王弥はいたって、冷静に思ったまま答えていく。
「あ、そ、そうですか…!
え、えーと……ご結婚されたとのことですが……」
「はい」
「八神さんは、まだ18歳ですよね?」
「はい」
「こんな早く、結婚を決められたのはどんな心境からなんですか?」
「………質問の意図がわかりません」
「えーと…18歳っていうと、まだまだこれから色んな恋愛したり、遊んだり、勉強だって……」
リポーターは、言葉を選び慎重に質問する。
「それは、貴女の価値観ですよね?」
「え?」
「妻を好きになって、放れたくないと思った。
放れるなんて……考えるだけで息苦しくなる。
恋愛なんてレベルじゃない。
……………好きで、好きで、好きすぎて、勉強も手につかない。
僕がこれから生きていく上で、妻の存在が絶対必須なんです。彼女は僕の身体の一部だから。
ただ、この国が結婚は18にならないと認めないって言うから、18歳になって結婚しただけ。
そんな決まりがなければ、好きになったあの時に籍を入れていた。
“結婚”っていう、誰がどう見ても彼女が僕のモノだという“形”が欲しかった」
「そ、そうなんですね……」
「だいたい、一生一緒に生きていきたいっていう感情に、年齢は関係ないのでは?
じゃあ逆に、貴女がもし18歳…いや、女性だから16か。とにかくその年齢で、運命とも言える相手に出逢ったとしたら……
貴女は年齢を理由に、結婚を諦めるのですか?
てか、諦められるんですか?
そんな“程度の”恋しかしたことないんですね…
なので貴女の質問、僕には理解不能です。
………はぁ…だいたい、みんなそうだ。
つり合わない、年齢が、身分が……って、僕達の気持ちをまるで考えていない。
本気で人を愛したら、そんなの関係ない。
貴女もそうですが、ほんっと……くだらない。
……………あぁ、話が長くなっちゃった。
あ、質問の答えですが……
貴女が“本気で”人を愛したら、わかりますよ!」
「………」
リポーターは何も言えなくなってしまう。
周りのスタッフがリポーターに進行をするよう伝えているが、聞こえていないようだ。
そんなリポーターやスタッフを尻目に、王弥は更に話を続けた。
「あと、この場をお借りして言いたい。
学園や、街……色んなとこで、彼女を中傷する人達がいます。
僕につり合わないとか、身分を弁えろとか……
今後それは、僕に対する挑発だと受け取ります。
僕の大切な妻が傷つけられるのを、これ以上は見て見ぬふりできない。
ずっと我慢してたけど、もう…限界です。
次は、もう……ありませんから!」
王弥はあくまで冷静に、顔色、表情、声のトーン何一つ変えずに言いきった。
そして最後に、言い放った。
「僕が、八神一族の人間だと言うことを忘れないでくださいね!」
今日も、あの八神一族の一人息子にして芸能人ばりのルックスを持つ、八神 王弥さんに来ていただいてます!」
番組が始まり、王弥が頭を軽く下げる。
理世は脇の方で、邪魔にならないように見守っていた。
「残念ながら、今日でテレビ出演は最後ということですが………」
「はい」
「どうしてですか?」
「結婚したからです」
「そうですよね!おめでとうございます!」
「ありがとうございます」
「奥様はどんな方なんですか?」
「言いたくありません」
「そ、そうなんですね…
じゃあ…今までこの番組にご出演されて、どうでしたか?」
「どう?言いたいところはありますが、やめておきます」
苦笑いのリポーター。
王弥はいたって、冷静に思ったまま答えていく。
「あ、そ、そうですか…!
え、えーと……ご結婚されたとのことですが……」
「はい」
「八神さんは、まだ18歳ですよね?」
「はい」
「こんな早く、結婚を決められたのはどんな心境からなんですか?」
「………質問の意図がわかりません」
「えーと…18歳っていうと、まだまだこれから色んな恋愛したり、遊んだり、勉強だって……」
リポーターは、言葉を選び慎重に質問する。
「それは、貴女の価値観ですよね?」
「え?」
「妻を好きになって、放れたくないと思った。
放れるなんて……考えるだけで息苦しくなる。
恋愛なんてレベルじゃない。
……………好きで、好きで、好きすぎて、勉強も手につかない。
僕がこれから生きていく上で、妻の存在が絶対必須なんです。彼女は僕の身体の一部だから。
ただ、この国が結婚は18にならないと認めないって言うから、18歳になって結婚しただけ。
そんな決まりがなければ、好きになったあの時に籍を入れていた。
“結婚”っていう、誰がどう見ても彼女が僕のモノだという“形”が欲しかった」
「そ、そうなんですね……」
「だいたい、一生一緒に生きていきたいっていう感情に、年齢は関係ないのでは?
じゃあ逆に、貴女がもし18歳…いや、女性だから16か。とにかくその年齢で、運命とも言える相手に出逢ったとしたら……
貴女は年齢を理由に、結婚を諦めるのですか?
てか、諦められるんですか?
そんな“程度の”恋しかしたことないんですね…
なので貴女の質問、僕には理解不能です。
………はぁ…だいたい、みんなそうだ。
つり合わない、年齢が、身分が……って、僕達の気持ちをまるで考えていない。
本気で人を愛したら、そんなの関係ない。
貴女もそうですが、ほんっと……くだらない。
……………あぁ、話が長くなっちゃった。
あ、質問の答えですが……
貴女が“本気で”人を愛したら、わかりますよ!」
「………」
リポーターは何も言えなくなってしまう。
周りのスタッフがリポーターに進行をするよう伝えているが、聞こえていないようだ。
そんなリポーターやスタッフを尻目に、王弥は更に話を続けた。
「あと、この場をお借りして言いたい。
学園や、街……色んなとこで、彼女を中傷する人達がいます。
僕につり合わないとか、身分を弁えろとか……
今後それは、僕に対する挑発だと受け取ります。
僕の大切な妻が傷つけられるのを、これ以上は見て見ぬふりできない。
ずっと我慢してたけど、もう…限界です。
次は、もう……ありませんから!」
王弥はあくまで冷静に、顔色、表情、声のトーン何一つ変えずに言いきった。
そして最後に、言い放った。
「僕が、八神一族の人間だと言うことを忘れないでくださいね!」