王子の盲愛
「え?」
「同窓会の時、言ったじゃん!
謝罪の意味。
だから、バカだっつてんの!」

「私はほんとに……」
「じゃあ、今後は具体的にどうするつもりなの?」
「え?」
「許してほしいんでしょ?
具体的に、ちゃんと示して?」
「もう、八神さんを傷つけるようなことしないから」

「はぁぁ!!?」
王弥の声が、レストラン内に響く。

「え……」
「“理世を傷つけない”
これは、当たり前のことだ!
貴様は、何の為にここにいる」

「だから、謝る━━━━━」

「だから!謝罪の気持ちがない人間に、謝られても何も変わらない。許しを乞うなら、今後どんな風に償い、どんな風に心を入れ替えるか、具体的に示せ!
………………もう、終わりだ。
帰れ!!あとは、三人の時間だ!
ほんっと、貴様のせいで無駄な時間を過ごした」

「あの…でも━━━━━」
「早く!!帰れ!!もう二度と、僕達の前に現れるな!!理世にも、二度と会わせない!!」

新道は項垂れるように、レストランを出ていった。

それから成海と、三人で楽しい時間を過ごした理世。



マンションに帰り着き、ベッドで王弥に抱かれていた。
「理世ちゃん…僕を見て?」
「や……恥ずかし…////」
「ダーメ…!見つめ合わないと意味がないよ……?
理世ちゃんの可愛い顔見せて?」

理世の手をベッドに縫いつけ、指を絡めた王弥。
ググッと繋がった。
「んんっ…!!王弥く…!!」
「ほら、僕を見て?
じゃないと………恥ずかしいことしちゃおうかな~」
「え……」
「例えばぁ~
鏡の前で、エッチするとか?」
「え?」
「理世ちゃんの赤くなった顔とか、潤んだ目とか、キスマークだらけの身体とか……ぜーんぶ見えちゃうよ?」

「……っ…!!?」
「どうする?僕は、どっちでも構わないよ?」

その言葉に、ゆっくり王弥に向き直り見つめた理世。

「はぁ…可愛い……
可愛すぎる……もっと、愛し合おうね…!」

二人は、何度も果てたのだった。

理世が眠ってしまい、王弥は理世の横に肘枕で横になり理世の頭を撫でていた。
「可愛い…理世……」
そして、ゆっくりベッドを下りてガウンを着てベッドルームを出た。

そのまま、バルコニーに向かい煙草を吸いだした。
スマホを操作すると、数分後……ある男がマンションに入ってきた。

「王弥様、お疲れ様でございます」
「ん。お疲れ、田崎(たざき)
調べてくれた?」
田崎は、八神家の執事でずっと王弥の専属として働いていた。
今でも、王弥の為に働いている。

「はい。もちろんでございます。
こちらが、資料です」
王弥は、その資料を受け取り確認した。
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